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2010年3月15日 (月)

田辺聖子さんの小説『ひねくれ一茶』(講談社文庫)を読みました。とても感動して、2回続けて読み終えた所です。俳人、小林一茶の人間的な存在感だけでなく、江戸時代の風俗、特に食事が興味深く、豪華な料亭料理、何でも4文という居酒屋、ふるさとの田舎料理どれもとってもおいしそう。江戸、信州での生活模様、今と変わらない人間関係や欲望。そういった背景の中で、とくに興味深く思ったのが「歌仙」でした。何人かの人が集まって即興で先に読んだ人の句からイメージを広げて新たな世界を作り出します。リーダーとなる人の適切なアドヴァイスのもと、数多い決まり事を重んじつつ36句を読み上げひとつの世界を完成させるというもので、それぞれが持てる知識や感覚を総動員させて作り上げる合作です。オディッシィでは即興で踊った事はありませんが、他のダンサーと踊る時には、振り付けも変えるし(そこにそれまでの経験、知識を使います)、踊る時に他の方の気を感じるよう集中します。ひとりで踊るのとは全く違う緊張があり、喜びがあります。それに似た感覚でしょうか。

抜粋『俳諧の道はけわしく遠い。極意をつかんだと思えば遠のき、遠のいてあきらめたころ、またふっと発見する。(略)そのくり返しでいつか年月はたち、省みれば死屍累々、やがては自分もその一つに加わるのであろう。』

あー、どの世界でも同じなんやなあ…

気に入った所は他にもいっぱいあるのだけど、これから読む方のお楽しみに…

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