2015年12月21日 (月)

妖しい楽園(水木しげる)

水木しげるさんの「妖しい楽園(PHPエディターズグループ)」を読んでいたら、以下の文章がありました。 言葉が目に飛び込んでくるような感じ入って来ました。

「(略)人間は生まれつき”目に見えないもの”、すなわち妖精(神、妖怪)を見たいのだ。
 そして”芸術”というのは、本来そのためのものなのだ。すなわち、”見えないもの”を見るためのものなのだ。
 人間は地上に生まれて、見えるだけのものを見て死んだって、つまらないと思う(ホント)。」

 「祈り」も目に見えないものですね。 妖精たちは、オディッシィダンスの「祈り」を感じ取り、踊り手と一緒になって舞台で笑っていてくれてるんじゃないかな…。 そんな想像をかきたててくれた水木さんの言葉です。


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2015年11月15日 (日)

わたしはマララ

マララ・ユスフザイとクリスティーナ・ラムの「わたしはマララ 教育のために立ち上がり、タリバンに撃たれた少女(学研)」を読みました。マララってどんな女の子なの?って興味から読み始めたのだけど、パキスタンのこと、生まれ故郷の美しいスワート渓谷のこと、そこは大昔には仏教徒の巡礼地で大きな仏像や仏舎利が多くあり、親しんでいたのにタリバンに破壊されてしまったこと、イスラム教徒のこと、タリバンがどのようにパキスタンに入ってきたのか、そして日常生活が奪われていく状況が丁寧に書かれていました。信念を持って活動していくマララやお父様の姿以上に、勉強不足の私にはその記録を読めたことがよかった。それがこの本の意義でもあると思う。

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2015年11月 4日 (水)

かたづの

中島京子さんの「かたづの(集英社)」を読み終えました。江戸時代の東北、遠野に存在したただひとりの女大名清心尼の波乱万丈の生涯を描いた歴史小説です。 語り部がカモシカの角!だし、河童も大蛇(これがねえ…)もぺりかんもでてくるファンタジーがらみで、なにより主人公が魅力的なのがよかった。 清心尼が嫁いでいく孫娘に語る言葉が、ひときわきらきらと輝いていました。

「…(略) 覚えておいてください。不幸や禍はいつだって、あなたを丸ごと呑みこんでしまおうとするのです。けれども、あなたを呑みこもうとする禍が降ってきたときには、ただただそれに身をゆだねてしまわずに、知恵を絞って考えてください。禍に呑みこまれずに抗おうという強い思いがあれば、必ず、向かうべき道が見えてくるものです。だいじなのは、あきらめないことです。」

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